
クラムジー(Clumsy)とは、体の成長でコーディネーションに大きなずれが生じ、意識と体の動きに大きな差ができること。特に成長期に感じられる。
例えば運動選手が3日間練習しないと感覚が変わるのは、コーディネーションがズレます。
疲労が溜まった状態でも体と感覚はズレた状態になります。
加えて成長期では体の成長により意識と体の動きに差が生じます。これをクラムジーと言います。
クラムジーとは成長期に体と感覚に生じるズレのこと
筋トレ後に体が超回復すると以前よりも運動能力が上がり、運動感覚が慣れていません。つまり体の運動の能力と感覚がズレた、コーディネーションが低下した状態になっています。
かつてはコーディネーションの低下を「筋トレは競技に合わない」「練習しなかったから落ちた」と勘違いし、結果筋トレではスポーツのパフォーマンスが向上しないとされました。
肉体疲労や神経系の疲労でもコーディネーションは低下しますが、体の成長でも運動感覚にズレが生じます。
成長期に出るコーディネーションのズレ!?クラムジーとは!
成長期に感じるコーディネーションの大きな差を特にクラムジー(Clumsy)と言います。
一般的に筋トレとスポーツなどをしているとコーディネーションのズレは日々感じるのですが、そこに13~16歳頃は体の成長が著しくなると更に運動感覚が追い付かなくなるのです。
【参考】ゴールデンエイジとは
コーディネーションとクラムジーとの付き合い方
コーディネーションがズレると運動能力が落ちたと勘違いし、練習量を増やす傾向があります。
コロナ禍で外出の自粛が叫ばれる中、病院からはスポーツでオーバーワークの怪我であるスポーツ障害の減少が報告されました。
日本では怪我をしやすい成長期にも関わらずオーバーワークになり怪我をしますが、これはクラムジーには練習量を増やすことでしか対策が無いと判断しているのでしょう。
練習内容を変えることもトレーニングの一つ
クラムジーが起きる時期はゴールデンエイジに含まれているため、怪我をしやすい競技練習よりも運動能力の伸びやすい各フィジカルトレーニングを優先させましょう。
体力を常に温存しながら栄養と休養をとって体を成長させ、フィジカルトレーニングで運動能力を伸ばし、長い目でスポーツパフォーマンスの向上を目指しましょう。
【参考】トレーニングメニューの作り方
普段から試合前を想定したコンディショニングを練習する
普段から疲労と休養(回復)を意識し、コーディネーションのズレを確認しましょう。
運動感覚は常にズレるもので、本人の中で調子が良い時はこの運動感覚がピタリと一致している時でしょう。
練習試合の前はコンディショニングを練習する
練習試合や本番でも疲れた状態で臨むことがしばしばありますが、これは大きな間違い。
練習試合では特に、大きな大会で最高のパフォーマンスを発揮するためのコンディショニング(体調管理)も練習する必要があります。
例えばカーボローディング法を行うことで炭水化物を最大170%にまで貯蓄するなど、何度も練習しないとできるようにならないことが幾つもあります。
【参考】ローディング法とは
コーディネーションは簡単にズレる
カーボローディング時は練習量を減らすため、運動感覚に大きなズレが生じます。
練習試合前はそのズレにも慣れる必要があり、本番に向けた練習にもなります。
トレーニングメニューには長期と短期の計画を用意する必要があり、長期のメニューでは試合前の内容も想定しておきましょう。
人生で初めて(?)「この大きな感覚のズレ」に気づいた17歳の時、体育の先生に「それはクラムジー(Clumsy)と言うんだよ。」と説明されました。
丁度高校の体育でソフトボールの時間だったのですが、その感覚のズレが面白くて一人で笑いながらバットを振り回した記憶(素振りのことね)があります。