コアトレーニングのコアとは骨盤内側のインナーマッスル全般のことで、特に「大腰筋と小腰筋、腸骨筋」の総称である腸腰筋が有名です。
コアを定義する
コアも曖昧な定義であり、インターネットのサイトに限らず、販売されている多くの本や雑誌でも「(体軸を含む)背骨と骨盤周りのインナーマッスルのこと」となっています。
腹筋や背筋までもコアと言う人もいますが、含めると内臓もコアの一つとなり、体幹のほぼ全てがコアとなる不可思議な状態になります。
当研究室では体軸とコアも明確に分け、コアを骨盤内側のインナーマッスルと定義します。
(参照→体軸)
コアに該当する筋肉とは
コアに該当する主な筋肉は腸腰筋であり、腸腰筋とは大腰筋と小腰筋、腸骨筋の総称。
腸腰筋と運動能力の関係
腸腰筋はインナーマッスルですが、本来はアウターマッスルと同様の太さと強さ、機能を持ちます。
しかし日本人は腸腰筋が使えていないため、外国人の太さの1/3も無いことが分かっています。
本来腸腰筋が果たす役割を股関節周りの筋肉で代用しているため、それぞれの筋肉が純粋に機能できない状態です。
そのためコアトレーニングなどで日本人が腸腰筋をトレーニングすると、運動能力が飛躍的に向上します。
広範囲に及ぶ丹田は重心ではないとしましたが、その中の一部であるコアはなぜ重心という先入観があるのでしょうか。
コアは動作の中心であって、重心ではない
前回の内容でもコアは骨盤の内側のインナーマッスルだと定義しましたが、コアは動作の中心と考えた方が自然であり、
「動作の中心=体の重心」
は成り立たないのです。
市販されている本の多くにもこのイメージが働いていたがために、いつも曖昧なものとなっていたのでしょう。
動作の中心とは動作を生み出す基幹となる筋肉のことであり、重心とは物体の重さの中心のことです。