①ゴールデンエイジとコーディネーショントレーニング:神経系の発達と成長について
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ゴールデンエイジとは、成長と発達において最も適した期間であり、ピーク前後の時期も含みます。以前は9~12歳がゴールデンエイジとされていましたが、現在では3つの異なるゴールデンエイジが識別され、様々な年齢で特定のトレーニングが優れた結果をもたらすことが明確に示されています。

「神経系のゴールデンエイジ」と「その他のゴールデンエイジ」とは

かつて神経系のゴールデンエイジは「プレゴールデンエイジ(5~8歳)、ゴールデンエイジ(9~12歳)、ポストゴールデンエイジ(13~15歳)」と3つに分割されていましたが、研究が進むにつれ神経系の発達はもっと早いことが分かりました。

現在では「神経系のゴールデンエイジ(5~8歳)、呼吸器・循環器系のゴールデンエイジ(11~13歳)、筋力系のゴールデンエイジ(15歳~)と他のゴールデンエイジも明確に定義されています。
※年齢には個人差や諸説あります。

神経系のゴールデンエイジは三つに分けられた

こちらの記事はかつて話されていたゴールデンエイジと皆藤愛子のFOOT×BRAIN(2017/3/12)を私が織り交ぜたもの。

FOOT×BRAINでの解説は筑波大学 浅井武 教授によるもので、グラフは番組で紹介されていたものを似せて作りました。

プレゴールデンエイジは神経系の形成期

長い人生の中でも特に神経系のゴールデンエイジは5~8歳で、神経系はこの頃までに80%まで成長します。
特にその年齢での神経系のトレーニングと言われるコーディネーショントレーニングが有効とされ、神経系を刺激することで成長を促進します。(後述)

ゴールデンエイジは動作の習得期

9~12歳前後までには神経系がほぼ100%まで形成されますが、特にこの時期は動作の習得に優位性が見られます。
プレゴールデンエイジ(3~4歳)、ゴールデンエイジ(5~8歳)、ポストゴールデンエイジ(9~15歳)を人生の中で最も動作の習得に適した年齢であることから、神経系のゴールデンエイジと呼んでいます。

ポストゴールデンエイジはクラムジーが出ることも

ポストゴールデンエイジの12歳まではコーディネーショントレーニングの継続が望ましいと考えられていますが、第二次成長期に入ると骨格や筋肉が急激に変化し始めます。
神経系と肉体がともに成長することで感覚的な差が大きく生まれるため、思うような効果は出ないことも多々あります。
この成長期における一時的な感覚の差をクラムジーと言います。

コーディネーショントレーニングは筋力トレーニングの準備にもなる

コーディネーショントレーニングは神経系の発達を促すため、筋トレやその他フィジカルトレーニングにいい影響を与えます。
【補足】コーディネーショントレーニングとは

筋肉の発達には神経系の発達が必要

一般的にフィジカルトレーニングでは神経系の発達と共に効果が出ます。
例えば筋トレで考えた場合、最初の二週間は神経系が発達するためなかなか筋肉が太くなりません。
しかしその後に筋肥大が始まり、筋肉の成長が神経系のレベルに追いつくまで発達します。

神経系のゴールデンエイジに神経系を発達させておけばその後に筋肥大も起きやすくなり、筋肉が付きやすい体質に変わります。

様々な遊びがコーディネーショントレーニングに

神経系の刺激といえばコーディネーショントレーニングですが、野球、サッカー、バスケ、ドッジボール、卓球…と言った競技に加え、特に未経験の様々な遊びで代用できます。
特にお勧めしたいのがリズムトレーニングダンスで、音楽に合わせた動作は特に神経系へ影響を与えるとの研究結果が出ています。

アジリティートレーニングもおすすめ

縄跳びやケンケンパ、ラダートレーニングと言った主に全身の機敏な動作の向上を目的とするアジリティートレーニングもオススメです
自分の体、特に姿勢やフォームがどの様に動いているか意識することでコーディネーショントレーニングになります。