股関節
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姿勢を研究していると至る所というと大げさですが、東洋医学でよく聞く丹田という言葉により説明されています。丹田とは一体何なのでしょうか。

体の重心を定義する

東洋医学で言われる丹田はWikipediaによると以下となっています。

「下丹田は東洋医学における関元穴に相当し、へその下3寸(へそと恥骨稜の間を5寸とする骨度法による)に位置する。」

様々なサイトや本で姿勢を研究していると「体の中心、重心は丹田である。」と目にしますが、どれも表現が曖昧で東洋医学を知らないものとしては「点で存在するのか範囲として存在するのか」すら分かりません。

そんな曖昧かつ範囲のある言葉でさらに「(ヘソのした三寸である)下丹田が体の重心で姿勢がうんぬん」と言われても何が何やら…
※一寸=約3.03mm

姿勢に関する様々なサイトで西洋医学と東洋医学が混ざって説明されているのですが、各筆者は正直良く分かっていないので誤魔化すために曖昧な言葉を使っているように感じました。

そこで恒例ですが、当サイトが勝手に定義をしたいと思います。

重心の定義とは

まず定義するために、上下で筋肉量に差のない理想的な筋肉バランスにある状態で考えます。そして重心と言う限りは点として限定して定義することを目標にします。「もう定義されてるよ」という場合は、お手数ですがコメントにご一報ください。

体の重心とは何か

物理的に考えられる「体の重心」とは、体の重さの中心であって体の機能面とは無関係である。
とすると、人によって筋力バランスが異なるので重心は人によって異なるに決まっている。

では「体の機能面から考えて重心はへそではないか?」と仮定した。

最初の定義では上下均等に筋肉がある理想状態としましたが、現実では筋肉バランスが異なるために、重心は一定ではない。
まず重心は個人差により範囲があるのだろうという結論に達した。

重心と中心を勘違い?

曖昧なサイトは、体の重心中心を勘違いしたのではないでしょうか。

人類と呼ばれる様になった二足歩行(ウォーキング)を例として考えます。
正しいウォーキング姿勢で歩くとへそはずっと正面を見続けているため、動作面では「へそ」こそ体の中心です。

へそは腹腔の中心であり、歩くときもずっと正面を向いています。
内臓の重さは余程のマッスルボディでもない限り体重の4割と言われ、体で一番動かない場所に配置されています。
だからやっぱり重心もへそにあるはず。

と思って鉄棒にへそで乗るバランス実験をしてみたが、バランスは取れません。
ビリーは上下半身のバランスの悪いせいか、やっぱりへその下三寸ぐらいが重心のようです。

「ビリーは」と表現した通り、重心は個人差により「へそから下三寸までの間にある」が正しいのでしょうか。
改めて定義を見直すと確かに「へそから」となっているので、余程筋力バランスのいい人は重心がへそにあるに違いありません。

動作の起点を中心と勘違いした?

アジア圏の特に日本はコアを使えていないためにあまり例にはならないのですが、本来動作の起点はコア(当サイトでは「腸腰筋と骨盤内側のインナーマッスル群」)です。
日本語は大変紛らわしいため、状況によっては「動作の起点」を「動作の中心」と表現しても誤解はありません。
つまりこの表現が中心と重心を混同させ、そもそも言葉に幅を持つ丹田までも曖昧なものとさせたのではないでしょうか。

まとめ

ウォーキングを代表例とする体の中心はへそ動きの起点はコア(腸腰筋)重心は「へそから下三寸までの間にある」で間違いなさそうです。