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噛み合わせは、歯ぎしりの直接の原因ではありませんが、噛み合わせによる痛みや疲労感が睡眠の質を悪くする可能性はあります。

逆流性食道炎と歯ぎしり

かつては「噛み合わせが悪いから歯ぎしりが起こる」と考えられていましたが、最近注目されているのは、逆流性食道炎と歯ぎしりの関係です。
逆流性食道炎というのは、横になったときなどに胃液が食道に逆流して、胸やけやムカツキなどを起こす病気です。
逆流性食道炎の患者さんは睡眠中の歯ぎしりや噛みしめが多くなり、治療薬であるプロトンポンプ阻害剤(PPI)を飲むとそれが減ることが分かりました。
もしかしたら歯ぎしりは、逆流した胃酸を胃に戻すための行為なのかもしれません。

誰もが悩む歯ぎしり

激しい歯ぎしりは、咀嚼筋(そしゃくきん;咬むときに働く筋肉)や顎関節、歯への負担が大きくなります。
強くこすられるために歯や入れ歯の表面が削れて凹凸がなくなったり、欠けたり折れることもあります。
また、目覚めたときに顎から頭にかけて、不快感や疲労感、痛みが出ることもあります。
寝ている際中、歯ぎしりをする本人は無自覚なので不眠になることはあまりありませんが、近くで寝ている人にはいい迷惑です。

ヨーロッパでの電話調査

ヨーロッパで行われた1万人規模の電話調査では、週に一回以上、歯ぎしりをする人のうち、54%で歯や顎などに何らかの症状が出ています。
内訳は、歯が磨り減っている人が23%、起床時の顎の筋肉痛が8%、同室者からの軋音の指摘が23%でした。
歯ぎしりを減らすことは、家族のためにも必要なことのようです。