スポーツパフォーマンス向上のための疲労回復方法 – 4種類の疲労の理解と回復戦略
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スポーツパフォーマンスの向上において、疲労回復は極めて重要です。試合や競技の前には完全な回復が必要ですが、疲労には異なる種類が存在し、それぞれに適した回復方法が必要です。この記事では、疲労の種類を詳しく分析し、最高のパフォーマンスを発揮するための疲労回復方法を探求します。

疲労困憊から回復するには時間が掛かる!?4種類の疲労とは

かつて選手として有名になりかけた私ビリーですが、改めて考えると疲労回復が一番苦手でした。
ただひたすらトレーニングにより体を追い込み続け、オリンピックに帯同するお医者様にも「精神的に追い込まれすぎてなのではないか」と言われる始末で、体は常にボロボロ。
それでもトレーニングを止められませんでした。
今思うと、休む勇気が無かったのでしょう…

4種類の疲労とは

この記事では、4種類の疲労とそれに対する回復方法について解説します。

  1. エネルギー不足による疲労(数時間)
  2. テストステロンの低下による疲労(数時間~24時間)
  3. 筋肉の収縮性タンパク質の不足による疲労(16~48時間)
  4. 神経系の疲労(数日~10日)

それぞれの疲労に合わせて回復方法を理解しましょう。

ⅰ.エネルギー不足による疲労

エネルギー不足による疲労は、スポーツやトレーニング中に糖や炭水化物の消耗が影響しています。
筋肉のエネルギー源は、筋肉に貯蔵されたグリコーゲン(筋グリコーゲン)を分解して生成されたATP(アデノシン三リン酸)と、脂肪が分解して生成されたFFA(遊離脂肪酸)でできています。

糖の種類も疲労の回復に影響する

素早い回復を促すためには糖や炭水化物の補給が不可欠となりますが、チョコレートや菓子パンで代表される単糖類や二糖類では、膵臓から分泌されるインスリンによりすぐに分解されるため、疲労の回復にはあまり役立ちません。
※グリコーゲンとは、ブドウ糖が枝分かれ状に高分子化したもの。
【参考】素早くエネルギー回復を促す粉飴

ⅱ.テストステロンの低下による疲労

テストステロンの低下による疲労は、ウェイトトレーニングなどの高強度トレーニングで影響を受けます。
コルチゾールとテストステロンの関係についても詳しく説明し、回復にかかる時間の違いを解説します。

高重量のウェイトトレーニングを含む筋トレは、内分泌系(体内で分泌されるホルモン)にも影響を及ぼします。
筋トレではストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールが分泌され、コルチゾールは主に異化作用を引き起こします。
※筋肉を分解することを異化と言い、対して筋肉を合成することを同化と言う。
※異化作用とは、筋肉を分解してエネルギーに変換する過程のことで、特に速筋線維が強力に分解されます。

コルチゾールとテストステロンの関係

筋肉を減らすコルチゾールが増えると、筋肉を増やそうとするテストステロンが低下します。
テストステロンの低下を回復させるには、「エネルギー不足の回復」よりも時間が掛かります。

トレーニングの強度によるテストステロンの変動

コルチゾールの量は筋トレの強度に比例して増加し、テストステロンは減少します。
そのため、筋トレやトレーニングの強度によって回復する時間が異なります。
筋トレの強度が低い場合はテストステロンの量は数時間で戻りますが、筋トレの強度が高い場合は数日では戻らないことがあります。
体には一定の状態を保とうとする恒常性(ホメオスタシス)という機能が備わっているため、時間は掛かっても元に戻ります。
【参考】ホメオスタシスを打ち破るためのサプリメント

ⅲ.筋肉の収縮性タンパク質の不足による疲労

筋肉の収縮性タンパク質の不足による疲労は、筋トレの目的に応じて異なる回復時間が必要になり、またネガティブトレーニングも考慮する必要があります。

特に筋肥大を目的とした筋トレの場合、筋収縮時に力を発揮するタンパク質である収縮性タンパク質(ミオシン、アクチン)の回復が超回復に当たります。
この場合も「テストステロンの低下の回復」と同様にトレーニング強度によって回復の時間が異なります。

回復時間はトレーニング強度により異なる

筋肉の収縮性タンパク質の回復は、あらかじめ「エネルギーの不足」や「テストステロンの減少」が回復されていることが前提条件です。
また収縮性タンパク質は一定の割合で回復するのではなく、始めは効率良く回復し、後半は緩やかに回復へと変わります。

筋肉への損傷が小さい場合は、収縮性タンパク質は数時間で回復します。
筋肉への損傷が中程度の場合、大筋群は16~28時間、小筋群は16~17時間と言われます。
筋肉の損傷が大きい場合、24~48時間、もしくはそれ以上掛かります。
※強度を強く過しすぎた場合は5日でも疲労がとれないこともあり、1週間掛かると全治1週間など怪我と揶揄されることもあります。

ネガティブトレーニングが回復を遅らせる!?

ネガティブトレーニングについても考える必要があります。
ネガティブレップスはプッシュよりも筋肉へのダメージが大きくなるため、短時間で筋肉に大きなダメージを与えることができる代わりに、回復の時間が長くなります。
回復しきれて初めて一回の筋トレが成立するため、筋トレにおいてネガティブトレーニングの割合や、どこまで組み込むかなども考える必要があります。

ⅳ.神経伝達物質の減少による疲労(神経系の疲労)

疲労が蓄積すると神経伝達物質が減少します。
物事の判断や筋肉を動かすためには、脳からの電気信号が神経伝達物質で伝わるのですが、その量が減ることで判断や筋肉の反応が遅くなります。
神経伝達物質の減少による疲労は神経系の疲労とも言われ、最も回復させにくい疲労であり、回復には10日でも足りないと言われます。

カコテールアミンが回復を促す!

ここでの神経伝達物質とはカテコールアミン(ドーパミン、ノルアドレナリンまたはノルエピネフリン、アドレナリンまたはエピネフリンの3つの総称)のことで、副腎から合成・分泌されます。
カテコールアミンの原料は、タケノコや魚類に含まれるアミノ酸のチロシンであるため、疲労回復の食材として摂取しましょう。
またビタミンB群は神経伝達そのものを改善し、疲労物質除去にも役立ちます。

セロトニンが神経系の疲労回復を促す!?

かつて同じ神経伝達物質でもセロトニンは疲労物質の一つであり、セロトニンを抑制することで疲労を軽減できると言われていました。
しかし最近では、セロトニンは疲労を感じさせることでリラックス効果や誘眠効果を生み出す回復のための物質とされています。
神経系の疲労の回復は長い時間を要しますが、私ビリーは「セロトニンが増えることで交感神経と副交感神経の優位性が入れ替わり安くなり、神経系の疲労の回復が早まるのでは?」と仮定しています。

BCAAがセロトニンの生産を阻害する!?

セロトニンはトリプトファンというアミノ酸から作られるのですが、 BCAAというアミノ酸があるとトリプトファンは脳に入り込めなくなり、セロトニンを作り出せなくなります。
つまり神経系の疲労を回復させたい時にサプリメントなどでBCAAを摂取していると、セロトニンが作り出せないために回復が遅れる可能性があるのです。

私ビリーも「これは神経系の疲労だな」と思いつつもプロテインやBCAAを飲んでいる時期がありましたが、「飲まない方が回復が早くね?」と思うことがしばしばありました。
もしかしたらこれはプロテインやBCAAがセロトニンの発生を阻害していたのではないでしょうか?

疲労困憊から完全回復に向けたアドバイス

最後に、疲労困憊から完全な回復に向けたアドバイスをまとめます。
疲労の種類を理解し、トレーニングと日常生活を調整し、回復方法を選択する際には慎重に検討することが大切です。

週に一度は完全回復日を設定し、回復から時間の掛かる神経系の疲労にはならないようにする。
神経系の疲労になってしまったとしても、そこから自分の完全回復法を確立させておくこと。

様々な回復方法を用意して楽しみながら回復するのもおすすめですが、サプリメントの使用についても自身の状態に合わせて検討しましょう。

この記事を参考にして、スポーツパフォーマンスを向上させるための疲労回復方法を選択しましょう。