④ボール表面の加工が流体に及ぼす影響とドイツ大会


ボールの縫い目や表面の凹凸により空気抵抗が変わる

 カルマン渦は波の一種であり、これら渦が大きければ大きいほど騒音も大きいことになってたと思う。(忘れたんだけどね…)
音波を考えた場合、単純に一つの波が大きければうるさいというだけの話。
 単位時間あたりに一つのカルマン渦を大きくするには、流体の当たる物体の大きさと速度を増やせば良い。
さらに渦が別れないようにする、つまり、表面の切れ目を少なくすることである。
逆に小さくするための研究は身近にわかり易い例がある。
実は新幹線の上に付いている「パンタグラフの低騒音化開発」が有名だ。
 新幹線のパンタグラフは音を減らすために、空気の渦を大きく(発生)しないようにしている。
200px-Shinkansen_Series800_panta(wikipediaより引用).jpg当初新幹線のパンタグラフにはカバーがついており、旧来型の新幹線ではこのカバーの作る騒音が問題となっていた。
この問題には表面に細かい凹凸を作り
、渦を切り裂くことでカルマン渦が大きくなるのを防いでいた。
最近ではカバーを外し左写真のようにパンタグラフ自体に強度を持たせているようだ。
 話題とは少しそれてしまったが、渦を小さくすると空気抵抗が減る理由が2つある。
①勘の良い人は気づいたかもしれないが、前回の動画を見てほしい。
 物体の後ろの渦は、物体からはみ出ている。
 その為はみ出た部分が更に流体と衝突し、空気抵抗となっているのだ。
②カルマン渦を小さくすると脱離する空間(渦一つの大きさ)が小さくなる(=脱離する時に流体が抜け出た空間に引っ張られる量も減る)ために流体の抵抗も減るのだ。

2006年WCドイツ大会のボール

 2006年大会では「チームガイスト+」と言うボールが採用された。
ガイスト(geist)とはドイツ語で精神を表し、英語ではspiritに対応する。
teamgeistは英語でいうところのTeam spirit(チームスピリット)に該当する。
 ボールの特性を増してしまった技術的なコンセプトは以下の通り。
2006年ドイツ大会公式球 チームガイスト+(出展gigazine.jp).jpg—<Wikipediaより一部引用>—
1.ボールの外部パネルはプロペラ状のパネル6枚とローター状のパネル8枚の計14枚で構成されており、より真球に近い形状にするためのデザインが施されている。
2.サーマルボンディングと呼ばれる、パネル同士を特殊な接着剤と熱によって接着する技術が採用されていて、手縫いのものに比べてボール表面の凹凸がない
— — — —
 2.の太字によると「空気を切る縫い目が無い + 空気を乱す凹凸がない」この二つが揃っており、さらに(上下左右対称と言う意味で)渦を作りやすい真球に近づけるために設計されている。
このボールはカルマン渦を作るために設計されたと言っても過言ではなかったのだ。
 大会前からボールは採用されていたためにブレることは周知され、すでに技術的に蹴り方が完成されていたブレ球であったが、実はボールの特性からより一層ブレる球となっていた。
その為2006年のドイツ大会では多くの試合でブレ球が放たれることになった。
その結果何の変哲もないはずのシュートが変化することもあり、キャッチしていたキーパーが弾くことになる事態が続出したのだった。
(まだまだ続く)


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 下にある大雑把なグラフがビリーの体組成。こんなわかりにくい連携じゃ流行りませんよ?タニタさん…(PCじゃないと見れません。)

ビリーの体組成

 これはあまりにも大雑把すぎるのでは…

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