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1.マグナス力(マグナス効果)

空間上には空気があり、ボールは空気(流体)の粘性(要するにネバネバ)により見えない力を受けるのだ。
物体が粘性のある流体中を移動することで、流体に引っ張られることになる。
更に物体が回転しているため、物体の後ろでは流体(空気)の流れにおいて力の釣り合いが取れない状態になる。
正確なマグナス力(効果)についてはWikipediaを参照。
(安定の他人頼り)
一番簡単なマグナス力の例が、飛行機の翼(上下が非対称)や野球の(4シーム)ストレート。
飛行機の翼は上下を非対称にすることで、このマグナス力を生み出し飛んでいる。
(しかし機械工学科出身のビリーには分かる。鉄の塊である飛行機が飛べるわけがない。あれはきっと飛んでいるように見せているだけだ…)
4シームストレートは綺麗な縦回転をかけると重力による放物線ほど落ちない現象がこれに近い。(打者の手前でホップするのはカルマン渦の脱離が影響するので、近いという表現にした。)
<流体に関するおすすめ書籍>
このような流体中でのボールの変化に興味がある人におすすめの書籍。
変化球といえばビリーの中では主に野球なので野球の書籍。

大学時代に一度友人に読めと渡されてサッとしか読んでないが、個人的には弱冠違和感を感じるものだった。
間違いも2つとちょっと見つけたので指摘したいが…野球部は必須。

2.カルマン渦(うず)

空気との粘性以外にも変化する要因がある。
今回の話題はこちらが本題。
それが今回の無回転シュートのブレる主たる要因のカルマン渦である。
カルマン渦は流体中における物体(今回は空気中のボール)の後ろに発生する流体の渦のこと。
流体は空気、水、油など様々で、粘性や温度などにより異なる特徴を持つ渦を発生させる。
物体後ろの流体の様子を2次元の実験動画で見てみよう。

このように物体の後ろでは複雑な渦が発生し、この渦がカルマン渦である。
動画はわかりやすいように上下の渦で色を変えてあり、カルマン渦は「発生→成長→脱離」を繰り返す。
(続く)