【11月22日】グループB イングランドvsイラン

イングランドプレミアムリーグのスター選手たちが揃うイングランドに対し、超守備的布陣を作るイランがどこまで耐えることができるか注目されていた。

世界ランキング5位、7大会連続16回目。
前評判でイングランドは優勝候補であり、選手層もかなり厚かった。

弱点となるポジションもなければ、中盤でコントロールする選手もオールラウンダーで安定感も抜群らしい。

世界ランキング20位、3大会連続6回目。
対するイランは予選で見せた堅実な守備と、最小失点に抑えてカウンター攻撃を中心に仕掛けるだろうとの予想だった。

イングランドが前評判以上のパフォーマンスを見せた

まず見た目の体格に大きな差は見られなかったのだが、開始早々にイランの選手とGKの味方同士が強く接触し、結果としてGKが交代となってしまった。

今大会では交代枠が5人(ハーフタイム以外での交代機会は3回)と、交代の回数に含まれない脳震盪(のうしんとう)による交代枠が1人認められているのだが、イランは試合開始早々でGKの交代でリズムが乱れたのかもしれない。

イランの監督も分かりやすいほど頭を抱えていた。

イランは実力以上の戦いを見せたのだが…

イランはイングランドの圧倒的な上手さに前半30分までは耐えて居たのだが、ただの一度だけ守備がほころびたところをスルーパスにより通され、簡単に決められてしまった。

恐らくはそこで集中力が途切れてしまったのかもしれない。

時間が経つにつれ、体の強さよりもボールコントロールの技術に圧倒されだしたのだった。

イングランドは個人技だけではなく組織的な戦術が高まっていた

以前の記事でも少し書いたかもしれないが、現在のサッカーはアメフト同様に戦術的分析が事細かにされている。

イングランドの戦術は、ドイツがブラジルを7対1で圧倒した試合と同じ戦術と言っても良かっただろう。

イングランドはまず4-4-1-1の形を作り、ボールに対して近くの味方がゾーンプレスを掛ける。
イランが苦し紛れのパスやドリブルをすると勝手にボールがこぼれ落ちてくるのでそれをカットしてカウンターを仕掛けるだけ。

カウンターが駄目なら一度下げて攻撃の組み立てをし直す。

これの繰り返しである。

攻撃の基本戦術はバルセロナの黄金期

基本的に長いパスは多様せず、グラウンドで落ち着いてつなげる。
無理なパスもボールを下げる(DFに戻す)ことによってボールロストを無くすのだ。

ボールロストを無くせば相手の攻撃機会がなくなるのでシュートを打たれる回数も減る。

かつては「DFラインが打開できなければミドルシュートを打って攻撃のリズムを作る」が常識だったのだが、この常識は「相手に攻撃の機会を渡す」ことで『相手の攻撃リズムを作る機会』ですらあるのだ。

イランの攻撃とは大きく異る組織戦術

ボールを扱う個人の上手さ以上に、イングランドとイランは大きく異る戦術が見えた。

それは味方同士の距離感だった。

サイドに広がる選手以外、イングランドの中央は攻撃でも守備でも一定の距離を保っていた。

必ず相手マークの間に顔を出し距離感を保つことでパスの強弱を付ける必要がなくなり、ミスが減る。

味方が近すぎず遠すぎずいるメリットが連続となってボールのポゼッションが高まっていたのだった。

イランのリズムは戻らなかった

1失点から直ぐに2失点目をしたところで試合は決まった。
イランの選手は苛立ちを隠せず、ラフプレーが増えてきたように見えた。

格下であるイランはカウンター戦術しかないため、勝利をするためには先制と堅守が絶対であった。

ところが試合開始早々にGKが交代し、先制もされてしまった。
そこまでは最悪のプランの一つだったかもしれないが、すぐに2失点目をしてしまった。

ここで気持ちも切れ、残りはイングランドの練習と調整になってしまった。

試合結果は想像以上になった

最終的なスコアは6-2でイングランドの勝利。

恐らくイングランドは決勝トーナメントにも出場が濃厚となり、他のチームより体力も温存できているだろう。

交代枠も5人となったことでプレミアムリーグのスター選手たちを擁するイングランドは優勝の最有力候補となったのかもしれない。