【11月22日】グループB アメリカvsウェールズ

注目選手はウェールズのベイル(元レアルマドリード)で、チャンピオンズリーグでは5回も優勝経験がある。
ウェールズの世界ランキングは19位(16大会ぶり2回目、64年ぶり)
システムは3-4-3の予想。

ウェールズの中心は間違いなくベイルである。

対してアメリカは平均年齢が25歳175日であり、非常に若いチーム。
アメリカの世界ランキングは16位(2大会ぶり11回目)。
システムは4-3-3の予想。

ランキングどおりであればまさに対等の実力であるが、年令による経験の差がどのように影響するのか注目されている。

序盤から激しい体のぶつかり合い

両者互角と思われる実力のため、序盤から激しい体のぶつかり合いだった。
ウェールズが押すかと思っていたが、アメリカ優位に見えた。
アメリカは押し続け、ハーフラインからボールがアメリカの陣地に行くことさえない。

ウェールズは守備をするときに4-4-2などではなく、中盤の両サイドハーフを下げた5-3-2の陣形。
アメリカのポゼッションからボールを奪えず、両ハーフを下げているためにビルドアップも遅れてしまうため、カウンターができない。

アメリカの一方的な展開になっていくが…

前半9分を過ぎた頃からアメリカの両サイドがドリブルで抜け出すことが増え、ウェールズは自殺点すらしそうになる。

優位に進めていたアメリカではあるが、前半12分までにスライディングによるイエローカードを受ける。
ウェールズのファールなら分かるのだが、危険なタックルをアメリカが犯すリスクが分からない。
この点で若さが出ているのだろうか。

ウェールズはボールを回しがやっとの状態

ウェールズは4-3-3でトップにベイルを配置したため、カウンターでベイルが決める予定なのだろうが、ベイルをトップに配置したがためにベイルがボール回しに参加できない。

アメリカはウェールズの攻撃に対しゾーンプレスからの素早いプレスを展開し、まるで日本がアメリカと対戦した時の戦術をしているようだ。

アメリカの守備はイタリアのカテナチオの進化型ディフェンス

かつて4-4-2(または4-4-1-1)で後ろ2列で並ぶディフェンス方法で、特にイタリアの堅守をカテナチオと言った。

このディフェンス方法は現在ドイツにより進化され、ゾーンプレスを加えたディフェンス方法として進化し、ドイツ対ブラジルでは7-1のレベルにまでなった。

現在このディフェンス方法は世界の基準となりつつあり、採用している国ほどまとまった試合展開を見せている。

日本との練習試合で見せなかったアメリカではあったが、ウェールズ戦の本番ではこのディフェンス方式を採用してきた。

ボール回しすらできなくなるウェールズ

時間が進むに連れウェールズはボール回しすらできなくなり、FW3人はボールにすら触れることがなくなってきた。
ベイルをワントップに置くか、ベイルを中央に下げるなどフォーメーションを変えても良いのでは?と思ったが、変えないところを見るとウェールズサイドとしては予定通りだったのだろう。

先制点は35分すぎのアメリカ

ディフェンスばかりのウェールズの気持ちがじれたのか、ラインをお仕上げかけたところをアメリカのカウンターで決まった。

前半40分を過ぎてようやくボール回しができるようになったが、ボールを高い位置(アメリカ側に攻め込む)へ運んでもプレスによって直ぐに下げざるを得ない状況だった。

ボールのロストは浮き玉ばかり

黄金期のバルセロナ以来浮き球はボールロストの原因とされてきたが、この試合でもそのように見られた。
と言っても苦し紛れのパスが浮き球の選択肢しかないと言ったほうが良いのだろうか。

本来は囲まれる前にパスを出すべきなのだが、アメリカのディフェンスはウェールズにパス回しすらさせない。

無理なパスを出さざるを得なくなるのは、中盤で相手の間に顔を出す選手が少ない。
まるでポジションが異なる選手が中盤をしているのではないのかと印象を受けるほど。

前半を終わって

アメリカの特徴は何もディフェンスだけではない。
攻撃は両サイドのポストプレイが非常に上手く、ボールを簡単にさばくことで味方が簡単にフリーになる。

サイドから中央の選手を使うことでマークも乱れ、ウェールズの狭まっていたはずの中央が手薄になる。
そこでアメリカの選手が個人技で攻めていくと言った形が多く見られた。

ウェールズは後半から点を取るための布陣に変える

もちろん負けているウェールズは点を取らなければならない。
そのために196cmのムーアを投入し、3トップからムーアをワントップ、ベイルを2トップ気味のトップ下に変更した。

5バックだったDFラインの両サイドを上げ気味の3バックにすることで、ボール回しをするための中盤に変えた。中盤を厚くした理由は恐らくアメリカの両サイドハーフのポストプレイを封じること。

試合はチームを入れ替えたかのごとく攻守が入れ替わる

すると前半とは真逆の試合展開になり、ウェールズのポゼッションが高くなってきた。
メンバーとフォーメーションを変えてからはウェールズが互角以上の戦いとなった。

ビリーの予想としては、最初からこの様な展開になると思っていたのだが、何故ウェールズは5バックの状態で始めたのだろうか。

選手交代は多くてよいのでは???

アメリカは分が悪いと判断したのか、後半30分を過ぎるとアメリカの選手に疲労が見え始め、緊張から来たのか「足がつると主張する選手」が見えだした。

ワールドカップのような過密日程の場合、選手の疲労や怪我を考えるとパフォーマンスの下がった選手たちを見るよりも、多くの選手が出る方が選手層の暑さも出て盛り上がろうのではないだろうか。

ベイルがPKをもぎ取る

分が悪いと判断したアメリカだったのだが、その予感は的中した。
やはりベイルが輝きを放ち始めたのだ。

エリア内でPKをもぎ取り、ベイルは落ち着き見事に決めた。

点を決めてようやく本来の姿を見せる

アメリカだけではなくウェールズもようやく本来の形になったのだろうか。
一方的な試合ではなくなったために浮き球も増え、攻防の応酬から拮抗した試合となった。

後半40分を過ぎると疲労が目立ち始める

足をつり出したのはアメリカだけではなかった。
いたるところでウェールズの選手の足がつり始め、グランドに倒れ込む選手が目立っていた。

かつてこれだけの選手が同時に足をつっているような試合を見たことがあろうだろうか???というほどほぼ全員が足をつっているように見えた。

最後は1-1の引き分け。
ウェールズが勝つと思っていたビリーとしては、驚きの展開であった。