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サッカー日本代表がW杯ベスト8の壁を打ち破る為の戦術(タクティクス)をビギナー(初心者)でも分かるように分析します!土曜日の19時更新目標!

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【12月1日】グループC ポーランド vs アルゼンチン

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 現在35歳のメッシはバルセロナに所属していたこともあり、バルセロナの新旧エース対決とも言われている。 バルセロナの新旧エース対決とは言え、両国間の力の差は歴然。
ポーランドはボール回しすらロクにできもしないと言うのが一般的な予想。

またここまでグループCの順位はこちら。
緒戦で敗戦したアルゼンチンがポーランドに勝利することで首位になれるか。

ポーランドの世界ランキングは26位。
34歳のレバンドフスキポーランドのエースであり、現バルセロナのエース。

ポーランドは4か5バックで下がり、カウンター狙いの戦術だと思われる。
ボールの保持率を上げることから考えたい。

アルゼンチンの世界ランキングは3位。
多くの選手がスペインのチームに所属し、南米でプレイする選手を探す方が難しい。
言わずとしれたエースのメッシは走行距離が落ちており、緒戦はFWのトップとしてイマイチチームにフィットしていないように見え、後半途中から下がり目の位置からゲームメイクをする側に。

第2戦でゴールを決め、本来の調子を取り戻せるだろうか。

予想はアルゼンチンの一方的な攻勢の展開が予想される

 戦前の予想通り、終始アルゼンチンの一方的な攻勢。
戦術の分析も何も無く、ただ一方的にアルゼンチンが攻め続け、時折ポーランドがカウンターを試みる程度。
特筆しようにも何も書けないような試合展開。

アルゼンチンとポーランドの基本戦術

 ワールドカップカタール大会の開始以来、眠気と戦いながらほぼ全敗で各国の戦術を分析してきたが、現代の基本戦術はディフェンスのラインコントロールにある。
簡単に言えば「格上、同格、格下」によってラインの高さは変わる。

  • 格上であれば相手FWよりも下がり、ディフェンスラインの裏を使われないようにする。
  • 同格であれば相手FWを無力化できる程度に。 例えば4-2-3-1であればFWトップの1よりも高くする。
  • 格下であればサイドバックが上がり気味になったり、4-2-3-1から押し込んで3-4-3のフォーメーションに変更したりまする。

ポーランドのラインコントロール

 アルゼンチンに対し、格上と同格の間を行ったり来たりのラインコントロール
メッシが二列目以降に下がるとラインの裏を使われるため、上げすぎないように注意をしている。

後半2点目を取られて以降はラインコントロールの集中力も切れてきたのか、ラインの裏を使われ始めた。

アルゼンチンのラインコントロール

 ポーランドの流れにより同格と格下を行ったり来たりのラインコントロール
ポーランドがカウンター戦術で来るため、ディフェンスラインを上げすぎはしない。
ポーランドの攻撃も裏へパスを出させない初動のプレスでほぼ対応しているため、ラインコントロールの出番がほぼない。

ラインは基本的に高めに設定されているため、中盤でのプレスが掛けやすい。
また相手も引いているので数的優位が最初から成り立つため、ゾーンプレスも効いている状態。

メッシがアルゼンチン代表チームにフィットをしてないように見える理由

 メッシは長い時期をスペインのバルセロナで過ごしたため、パスでつなげるスタイルを基本とする。
バルセロナの全盛期と言われた2006年から数年間、最も有名な制約と言えば浮き玉の禁止と言えば思い出す人もいるだろうが、戦術的に制約が多かったバルセロナ内でもメッシは特別な選手として一人自由を与えられていた。

バルセロナの戦術がそのまま同じとも言えるスペイン代表のプレイスタイルを見れば分かるが、常に相手の間に顔を出すために動き直し続ける。
流動的に動きポジションが入れ替わったとしても、そのポジションの動をして綺麗に収まる。
プレイが切れた時点で本来のポジションに戻る。

メッシはその中でもドリブルで仕掛け、パスによりボールに関与する味方を動かし、その動きに連動して全体が動く。

アルゼンチンはドリブルの割合が大きい

 アルゼンチンの選手が所属するチームはスペインが多いのだが、スペイン国内でもバルセロナの戦術は異色である。
全体が4-3-3のフォーメーションを基本としたまま動き、相手の間に顔を出し続ける。
フォーメーションを基本としていれば、ボールを持っている選手が仲間を探す手間が省け、「誰かしらここに居るだろう」となって時間短縮になり、さらにパスミスが減る。

アルゼンチンではこの動きをする選手が多くはないことが、メッシの本調子が出ない原因だと分析した。

中盤でのパスは味方の位置を修正するための道具でもある

 サッカーの理想的な一つの考えとして「ゴールまでタッチ数とパス数をいかに減らすか」とある。
ドリブルの技やパスが多いと必然的にミスが増えるためだ。

しかし最近では科学的分析が加わり、「無理な攻撃は不用意に相手へボールを渡すことになるため、DFにボールを返して組み立て直すことが望ましい」となっている。
ボールを保持している限り相手の攻撃は無い。

バルセロナやスペイン代表は、味方へ当てる(出した相手に返すだけの)パスが多いのだが、このパスワークには幾つも意味がある。

  • 少しずれている味方の位置をボールを出すことで修正するため。
  • マークマンの位置をずらすため。(ゾーンで守っているマークマンの位置をマンツーに切り替えさせると本来居るべき場所からずれる。)
  • パスにより全体のリズムを作るため。

やはりアルゼンチンは南米のチームと言うべきなのだろうか。
こういったパスワークが全体的に少なく、局所的に打開する色が濃い。
アルゼンチンではメッシの能力を出し切ることはできないだろう。

アルゼンチンの勝利

 戦前の予想通り、アルゼンチンが2-0で勝利。
見事に首位通過を果たした。

ここまで首位であったポーランドは、グループCのもう一戦の結果により通過できるかどうかが決まる。